彼女がたどり着く新しいステージ

 

 

ぼくらが作った

思い出の数など

ふたりの将来を決める

担保にはならない


ふるいにかけられ

おれは捨てられた

一緒に描いた夢

今じゃ絵空事


悲しみはやがて

怒りに変わってく

取り残された気持ちを抱え

どこへ行けばいい

 

青春時代のいい人だったの

茶飲み友達に語る姿

目に浮かぶようだ


おまえは器用に乗り継いで

見事にたどり着く



いくつかの季節

過ぎ去ったあとで

かさぶたはがすような

ハガキが舞い込む


こどもを抱き上げ

旦那と並んで

新しいステージに立った

誇らしげな笑顔


おまえのことなど

見返してやるのさ

酔った勢いの堂々めぐりで

ダメになりかける


結局のところ

ナメられてるのさ

季節限定の商品みたいに

おれは過去のひと


おまえは器用に乗り継いで

見事にたどり着く

 


おまえの描いた

シナリオ通りさ

運や風向きを手なずけながら

ゲームを進めてる

 


おまえは器用に乗り継いで

見事にたどり着く