12月

 

 

 

21(土)   年末の着信拒否設定

 

 

 

 年末のこの時期になると、ぼくはケータイに登録してある何人かの友だちを着信拒否に設定する。むかしの友だちからの忘年会や新年会のたぐいの誘いをシャットアウトするためです。人数の多い集まりが苦手なんです。飲み会に行きたくなければ電話や返信メールで断りを入れれば済むことだ、ましてや着信拒否するなんて・・・とあきれる人もいることでしょう。が、ぼくとしてはそういう一連のやり取りすらわずらわしい。ぼくは友だちに対して不誠実で、冷たい人間です。

 こんな態度のぼくだから、逆に友だちのほうがぼくのことを見限ったとしても文句は言えない。他者に対してとった行動は回り回って自分に帰ってくるのだ、投げたブーメランがひとまわりして戻ってきて自分の後頭部を直撃するみたいに。ある日ふと思い立ってぼくが友だちに電話をしたら誰とも連絡が取れなくなっていたとしても、それは仕方のないことだ。

 

 着信拒否の設定は毎年2月の終わり頃にこっそりと解除しています。

 

 

 

7(土)   歌舞伎版「風と谷のナウシカ」

 

 

 

 ぼくはスタジオジブリが作ったアニメ映画はだいたい見ている。新作が出たら必ず映画館に出かけるほど熱心ではないけど、DVDをレンタルして楽しむタイプのファンです。

 けど、「風と谷のナウシカ」の映画版は見ていない。今後も見ることはないと思う。理由がある。ぼくは宮崎駿がアニメ誌アニメージュに連載したマンガ版「風と谷のナウシカ」を読んで大きく心を動かされたので、映画版ナウシカを見る気にならないんです。マンガ版の壮大な世界観 (ナウシカの世代は汚染された世界を生きるために人為的に作られた人種であり、未来はあらかじめ仕組まれているという最高にシビれる設定)を120分くらいのながさの映画で物語をまとめるのは無理な気がする。もちろん映画版には映画版なりの良さがあるのだと思うけど。

 その漫画原作のナウシカが歌舞伎になって上演されます。「ONE PIECE」「ナルト」などこのところ新作歌舞伎が話題になっているけど今度はナウシカ。しかも漫画原作。

 ハリウッドからのナウシカ映画化オファーにも首を縦に振らなかった宮崎氏も歌舞伎ならばとオッケーを出したのでしょうか?