5月

 

 

 

23(月)   ゴキブリの原液

 

 

 

 先週のこと。

 朝、ラジオを聞きながら2tダンプで現場に向かっていた。ニュースを読んでいたアナウンサーが「ゴキブリの原液」と言った。ゴキブリの原液っていったい何?そのときはぜんぜん分からなかったけど、あとで新聞の経済面を読んで納得した。ラジオはトヨタ自動車の業績が「5期ぶりの減益」になったことを報じたのだ。

 ゴキブリの原液ってどんなだろ?気持ち悪い。

 

 

 

13(金)   変わりゆく街の風景

 

 

 

 高校のころの出来事を唐突に思い出したのにはワケがある。ぼくは先月から千駄ヶ谷の国立競技場が建っていた更地で仕事をしているのだけど、ぼくが卒業した高校はそこから歩いてすぐの距離にある。現場事務所は明治公園の跡地にあり、その公園は当時の通学路だった。国立競技場も明治公園も取り壊され、日本青年館も建て直しになるとのこと。オリンピックに向けてこの辺りは劇的に変化するだろう。

 

変貌を遂げる街で、変わらないままのホープ軒
変貌を遂げる街で、変わらないままのホープ軒

 

 

 

10(火)   セガワ君の歌う「I Surrender」

 

 

 

 高校生の時・・・もう30年以上昔のハナシだ・・・ぼくは文化祭にむけて練習しているバンドの演奏を聞いていた。

 場所は校内の体育館か講堂だかで、バンドのメンバーはぼくより学年がひとつ下の生徒たちだった。彼らが舞台の上で演奏していたのはレインボーというバンドの「I Surrender」という曲。

 レインボーはヘヴィな音を出すカリスマギタリスト、リッチー・ブラックモアが率いるバンドで、このジャンルの曲の大半がそうであるように「I Surrender」も歌のメロディーのキーが高めで、ボーカリストは高い声で歌うことを強いられた。バンドのボーカリストは小柄な男の子だった。彼は自身が持つ音域をはるかに超える高い声を出すべく奮闘していた。

サビで「アイサレンダー」とシャウトするのだけど、繰り返し聞いていると ( なにしろカタカナ英語なので ) 「愛されんだあ」と言っているように聞こえた。

 あどけなさを残した温和そうな少年が、こめかみに青スジたてて「おれは愛されるのだぁ〜」とキテレツな主張をシャウトする様はなんとも言えない光景だった。少年はたしかセガワという名前だった。

 

 

 セガワ君、今ごろどうしているかな?