6月

 

 

 

30(土)   きのう見た夢

 

 


    きのうの夜、夢を見た。女子高生のあいだでジョン・リー・フッカーが流行っているという訳がわからない夢だった。

  ジョン・リー・フッカーは黒人ブルースマンです。アクのつよい歌とギターで、BBキングほどポピュラーではないけれど根強い人気を誇っている。確か4,5年前に死んだはずだ。

    ぼくは寝ている間めったに夢を見ない。年に数回くらいだ。女子高生とジョン・リー・フッカーが眠っている脳内でどのような経路を経て結び付くのか、見当もつかない。まあ、その不可解さが夢というものなんでしょうけど。

 

 

 

 

 

 

22(金)   見事に外れるぼくの未来予想図

 

 


    音楽を記録する媒体としてミニディスクが登場したとき、いずれカセットテープは淘汰され、なくなってしまうのだろうとぼくは未来を予想した。MDは使い勝手がよかった。瞬時に曲のアタマ出しができるし、録音後に曲の並べ替えもできる。音も劣化しない。

    15年くらい前、ぼくは持っていたカセットテープをミニディスクにダビングし、大半のカセットテープを処分した。けっこう手間がかかる作業だったけど、これからはミニディスクの時代だと思っていたし、そもそもメーカーがカセットデッキの生産を終了したらカセットテープを持っていてもしかたがないのだ。


    そして現在。ぼくの未来予想はものの見事に外れた。メーカーが生産を終了したのはむしろMDデッキのほうだ。今の主流はデジタルオーディオプレーヤーで、MDで音楽を聴くのは少数派なんじゃないかな?ぼくのうちのMDプレーヤーは壊れてしまい、せっかくダビングしたMDは聴くことが出来ない。時代の先を読むってのは本当にムズカシイことですね。

 


    中学生のころ、テレビを見ていると歌番組で新人バンドが演奏していた。メンバーはまだ大学に在学中だったかもしれない。短パン姿で騒々しい演奏だった。「こういう軽薄なバンドは長続きしないね」13歳のぼくはバンドの未来をそう予想した。その後彼らは「いとしのエリー」をヒットさせ、それ以降も多くの曲をヒットチャートに送り込んだ。彼らはサザンオールスターズ。リーダーの桑田佳祐は今も名曲を作り続けている。

 

 

 

 

 

 

 

 

16(土)   New Style 陽射し対策グッズ

 

 


    いつごろからそのファッションアイテムが登場したのか、よくわからない。ここ2,3年のことだろう。陽射しが強くなってくると愛用者たちはそれを使い始める。

    おそらくそれは普段はサンバイザーなのだと思う。ツバの部分が倒れるようにできているみたいで、そのツバで顔を覆うことが出来る。

 

 

 

 

    ツバを倒した姿でママチャリに乗っているおばちゃんをはじめて見たときはけっこうドキッとした。真っ黒なお面で顔を隠した人が自転車をこいで向かって来るように見えたから。こちら側からはその人の表情はわからない。陽射しを避けるのに便利なモノなのだろうけど、見方によってはちょっと不気味ですね。

 

    梅雨が明けたら今年の夏もあのサンバイザー ( って言う名前なのかわからないけど ) をかぶった人たちがまた見られるのかな?

 

 

 

 

 

 

 

7(木)   臨終の時に聞きたい音楽

 

 

 

 ひとはいつか必ず死ぬ。ぼくもいつか死ぬ。それほど遠い未来の出来事ではないはずだ。ぼくの人生はすでに折り返し地点を過ぎているだろう。

    臨終の間際に、どんな音楽を聞いたらしあわせに死ねるか考えてみる。

    トム・ウェイツの Closing Time は人生の幕引きにふさわしいBGMかもしれない。どこか遠くから聞こえてくるニール・ヤング Like A Hurricane の長尺ギターソロを聞きながら臨終を迎えるのも悪くなさそうだ。インスト曲だったらライ・クーダーの Dark end of the Street がいいな。


    生涯で最後の呼吸を肺から吐き出し、意識か消えかかったとき、不意打ちみたいにローリングストーンズの Start me up が鳴り響いたら最高だ。ジャキッとしたキースのギター、人生のエンディングだというのに "Start me up" と煽ってくるミック。これなら笑って死ねるよきっと。寿命も1曲分くらい延びるに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

3(日)   もっとソフトに断りたいのだけど

 

 


    家電量販店で買い物をした。レジでお金を払い、ポイントカードを出した。ぼくのカードを見て店員が言う。「お客様のカードにこちらのサービスの追加はいかがですか?」手際よくカウンターに差し出されたのは大手ショッピングモール会社が発行しているカードの新規入会の案内だった。

    こういう勧めに応じてカードに特典をつけたり、クレジット機能を追加して得したと感じたことが今までほとんどない。カードの使い方がヘタなのかも知れない。

    ぼくは大げさに首を横に振って店員の勧めを断った。なぜかこの種の勧誘には過剰に反応してしまう。やんわり「いえ、けっこうです」と言えばそれで済むことなんですけどね。我ながら大人気ないです。