6月

 

 

 

22(日)   " 嬲 " について考える

 

 

 

" 嬲 " ・・・・「なぶる」という字はなかなか刺激的だ。オンナという字をオトコが両側から挟みこんでいる。オンナは見るからにきゅうくつそうである。そしてエロい。この漢字はR指定にしてもいいのではあるまいか。

 

   遠い未来、この文字が糾弾される日が来るかも知れない。フェミニストたちが「この字は女性蔑視であり、差別的だ」と声をあげるのだ。西暦2087年、ポリティカル・コレクトネスの波は漢字のつくりにまで影響を及ぼしていた・・・・

 

 

 

   ぼくはコンビニのすみのエロ本コーナーの前で、エロ雑誌のタイトルをぼんやりながめつつ、そんなしようもない空想をしていた。日曜日、雨あがりの夕暮れのことです。

 

 

 

20(金)   Nick Cave の歌うLet It Be

 

 

 

   夜、部屋で音楽をシャッフルモードで聞いていると、Nick Cave の歌うビートルズのカバー、Let It Be が流れて来た。「I Am Sam」という映画のサウンドトラックに収録されている曲だ。何かをあきらめたような、けれど朴訥とした Nick Cave の声。こういう歌がふいにパソコンから流れてくると、目の前の風景が色を失ったような錯覚におそわれる。このままふとんにもぐりこんだらずぶずぶと沈んでいって、地球の裏側のアルゼンチンあたりまで行けちゃいそうな、そんな下降感覚。

   もう寝よっと。

 

 

 

8(日)   雨

 

 

 

   雨の日曜日。雨音を聞きながら部屋でひとり本を読む。世の中から見放されたみたいで気分がいい。干した洗濯物の乾きが遅いことを除けば雨の休日ってわりと好きかも。

 

 

 

7(土)   あるいは幸せな死に方

 

 

 

   革新的なフラメンコギタリスト、パコ・デ・ルシアは今年2014年

2月に亡くなった。享年66歳。パコが好きだったメキシコの海岸で、孫たちと遊んでいる時に心臓発作を起こしたとのこと。死ぬにはまだ早い年齢だけど、自分が愛した海岸で孫に囲まれて息を引き取るというのは、死に方として幸せなのではあるまいか。合掌。